韓国の美味 – マッククス
暑い日に食べたくなる冷麺。ただ、今回出かけた先で見つけたのは冷麺ではなく「マッククス」のお店だったが、迷わず飛び込んだ。
そもそも、マッククスとは韓国の江原道(カンウォンド)地方の名物で、そば粉を使った冷たい麺料理だ。日本のそばに似て歯切れがよく、のど越しも滑らかで、素朴で香ばしい風味が楽しめる。現地では冷麺と並んで夏の定番として親しまれていて、通常、冷麺と同じように辛くない水麺(ムルククス)とピリ辛味の混ぜ麺(ビビンククス)がある。
もちろん10年前なら、今の半額近くで食べられたんだろうな…という考えが頭をよぎったが、それはもう捨てないといけない現実なのかもしれない。それでも、出てきたマッククスは、文句なく美味しかった。自分の場合、汁が間違いなく美味しいお店の場合、水麺(ムルククス)を頼むのだが、初めてのお店だったので、ピリ辛味の混ぜ麺を頼んだ。
ちなみに「マッククス」の「막(マク)」には「粗末に」とか「簡単に」という意味があるそうだ。昔は手軽な家庭料理だったらしいが、今ではすっかり観光地の定番メニューになっていて、ちょっとした贅沢料理のような存在になっているのも面白い。
冷麺とはまた違った食感と味わいを持つマッククス。暑い夏にはどちらもアリだな、と思いつつ、満足して店を後にした。